布を染料で染める
横断幕やフラッグ(応援旗)に広範囲に塗装したい、色落ちした衣類を元の色に復活させたり別の色でアレンジしたい、そんな時に染料で布を染める方法です。
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染料とは
布をペンキなどで広範囲にムラなく塗装することはけっこう手間がかかります。2度塗りすると塗料も乾燥含めた時間もかかります。
そこで染料という粉をお湯に溶かし、布を入れて染めることができます。
染料によってその方法は違いますが、ここではDYLON(ダイロン)という商品での方法をご紹介します。
そのダイロンはマルチとプレミアムダイの2種類あります。
品名 | 必要な湯 | 必要な塩 | 定価(税抜) |
---|---|---|---|
マルチ | 80℃ | 大さじ2杯 | 500円 | プレミアムダイ | 40℃ | 1袋につき250g | 650円 |
1袋で染められる量は繊維250g(Tシャツ約2枚分)と、どちらも同じです。
ここでは湯温が低くて済むプレミアムダイを使います。
図は黒ですが各色あります。
条件
染まるもの | 綿、麻など天然繊維 |
---|---|
染まらないもの | ポリエステル、ナイロンなど |
仕上がり色は元の色に左右されます。例えば、白地に赤で染めれば赤になりますが、青地に赤で染めると混ざった色になります。
文字を書くなどは(たぶん)無理です。単色を一面に塗ることに向いています。文字は個別に塗るか、別の布を切り抜いて縫い付けます。
準備
ここでは元々黒のチノパン1本を黒で染め直します。風呂の湯船の中で行いました。
用意するもの。
- 容器(布を入れる大きなバケツやタライなど)
- ボウル(染料を溶かす容器)
- 泡立て器(染料を溶かす際に使用)
- 40℃の湯
- 塩(1袋につき250g)
- ゴム手袋
容器は、染める布等と染液を入れた後かき混ぜる時に染液が飛び散らないよう、大きめのものがいいです。
泡立て器は料理に使うもので十分です。私は割り箸で代用しました。
ここではダイロン2袋を使用し、塩も倍の500gを使います。
染める布や衣類は洗濯して汚れを落とし、乾かさないで濡れたままにしておきます。
手順
おおまかな流れ
図は1袋分で、実際は容量を2倍します。
ここでの実際
- (1) 染料を溶かす
- ボウルに40℃の約1リットルの湯とダイロン2袋を入れて溶かします。袋の中は細かい粉で、開けた時飛び散りやすいので慎重に開けます。溶け残りのないように泡立て器などでしっかり溶かします。
- (2) 塩を溶かす。容器に染液を混ぜる
- 容器に約12リットルの湯と塩500gを入れて溶かします。
- この塩を溶かした容器に、(1)で溶かした染液を入れて混ぜます。
- (3) 染めるものを入れる
- 染める布等を入れ、全体が染液に浸かるように15分しっかり混ぜます。
- (4) 浸ける
- 時々混ぜながら45分浸けます。
- (5) すすぎ・脱水
- 水が透き通るくらいまで水を入れ替えてよくすすぎます。洗濯機は使わずに手ですすぎます。5回くらい入れ替えました。
- 洗濯機で脱水し、陰干ししたら完成です。
念のためしばらく何回かは他の色の衣類等と混ぜずに洗濯したほうがいいでしょう。今回は使用しませんでしたが、カラーストップという色止めもあります。
結果とまとめ
この2つのチノパンは全く同じ品で、同時に購入、同じ頻度で使用、色落ち具合もほとんど同じ状態でした。手前が色落ちしたもの、奥が今回染め直したものです。
上の画像は光の具合でやや灰色がかっていますが実物はもっと濃く、ほぼ購入時の黒に戻りました。
多少の手間はかかりましたが、費用も安く、極めて満足でした。
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初版 2015-04-29 / 最終