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競技規則 2025/26の改正点と適用開始日

サッカー競技規則(ルール) 2025/26 の主な改正点と適用開始日です。

今回の改正は、「キャプテンオンリー」ガイドライン、GKのコントロール8秒、ドロップボールなどがあります。

赤い枠内は改正された本文、下線は新しく改訂された部分。>は解説の引用です。

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主な改正点と解説

「キャプテンオンリー」ガイドライン

選手が判定に不服があって審判員に激しく詰め寄る、囲むなどの場面を見かけることがあります。これは審判員にとって脅威や動揺になりかねません。

競技会は「キャプテンオンリー」のガイドラインを実施することができる。

と、競技規則はこの1行のみで、別途ガイドラインが記されていますが特に大きな目新しさはない様子です。

競技者と主審との通常のやり取りは認められており、(透明性を高め、不満や対立の可能性を回避するために)引き続き重要である。

ともあります。

選手がちょっとエキサイトした場合に「通常のやり取り」になるか、これがグレーなために問題が起きているわけで、根本的解決になるとは思えません。

ただし今回は、ユース、年長者、障がい者およびグラスルーツのサッカーにのみ適用することができるオプションが設けられました。

  1. 主審はジェスチャーをして「キャプテンオンリー」を示す。
  2. 主審の周囲4メートル以内に、チームキャプテン以外入ることができない。
  3. キャプテン以外が入った場合、警告される(べき)。

GKはボールコントロール8秒で相手CK

勝っているなどの理由で時間を稼ぎたいチームのGKがボールをコントロール(保持など)し続けることを防ぐために、6秒超えると反則になるという規則がありました。

ただ、厳密に6秒で反則を取る主審は少なかったのが実情でした。

以前にこの改善ルールを一部リーグで試行していたとき、雑記で書いていました。

  • IFAB「時間浪費だから6秒より持ち過ぎダメね。」→現行ルール
  • 主審「はい7秒、ピッ。間接FKね。」
  • (プレー止まる。場所取りグダグダ。)
  • 観客「いやいや、それが時間浪費だっつーの。」
  • 主審「だよね、今度から大目に見るよ。」
  • GK「こっちボールだったし、相手が何かしたわけでもないのに、間接FK厳しくね?」
  • 主審「だよね、今度から大目に見るよ。」
  • IFAB「じゃ、8秒にして、間接FKでなくCKで。」→改正ルール

結局、今回の変更点はこうなりました。

  • 6秒から8秒に。
  • 間接FKだとまた時間浪費になるので、抑止力があり進行しやすいCKに。
  • 主審は8秒のうち残り5秒を、手を上げてカウントダウンする。

主審は大変でしょうが、時間稼ぎされている側の監督や選手に文句言われるより、明確に示せるのでこの方がいいのでしょうか。

ドロップボール

プレーが停止されたとき、

  • ボールがペナルティーエリア内にあった場合、主審は、ペナルティーエリア内で守備側チームのゴールキーパーにボールをドロップする。
  • ボールがペナルティーエリア外にあった場合、ボールを保持していたチーム、または保持したであろうチームを主審が判断できれば、そのチームの競技者の1人にボールはドロップされる。もしそうでなければ、最後にボールに触れたチームの競技者の1人にボールはドロップされる。ボールはプレーが停止されたときにボールがあった位置にドロップされる。

>ボールが、最後にボールに触れたチームの相手競技者に、明らかに渡る場合がある。そのようなケースでは、そのことが主審にとって明白な場合に限り、ボールを保持したであろうチームにボールをドロップすることがよりフェアである。ペナルティーエリア外では、これからは、プレーが停止されたときにボールがあった位置にドロップされることになる。

ビデオアシスタントレフェリー(VAR)実施手順

競技会はFIFAのガイドライン、そしてVARハンドブックに示されているように、VARの「レビュ ー」 またはVARの長い 「チェック」の後に、公に決定を説明し、アナウンスするシステムを導入することもできる。

アナウンスがあると実にいいです。

審判員のための実践的ガイドライン

ペナルティーキック

副審は、ゴールラインとペナルティーエリアラインの交点のところに位置しなければならない。

ただし、ゴールキーパーの侵入や、得点か得点でないかを確認するために、テクノロジー(例えば、ゴールラインテクノロジーや VAR システム)を使ってゴールラインを監視できる場合、副審は(オフサイドラインとなる)ペナルティーマークの延長にあるタッチライン上に位置することが推奨される。それは、キックされたボールが跳ね返った場合、副審がゴールライン上にいることで、オフサイドの判断をするためのポジションに戻ることができないリスクが生じるからである。

その他の事項

不正行為を試合参加者自身に抑制させるために、審判員がボディカメラを着用する試行が進行中である。

現在行われているクラブワールドカップ2025でも採用されていて、目の前のリアルな迫力ある映像や音声が魅力ですが、抑制目的にも効果ありそうです。

適用時期

2025/26の主な国内リーグでの適用開始日は以下の通りです。

  • J1:8/9 第25節
  • J2:8/2 第24節
  • J3:8/16 第23節
  • YBCルヴァンカップ:9/3 プライムR 準々決勝
  • JFL:8/30 第19節
  • WE:8/9 開幕節
  • なでしこ1部:8/30 第16節
  • なでしこ2部:9/27 第19節
  • 天皇杯:8/6 R16

原文と詳細

詳細や他の項目はJFAの公式サイトをご覧願います。

2025/26 サッカー競技規則の改正について

特にGK8秒については「手や腕でゴールキーパーがボールをコントロールすることについて背景とQ+A」が、経緯、理由、8秒の根拠などわかりやすく書かれていますので一読をお勧めします。

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初版