競技規則 2024/25の改正点と適用開始日
サッカー競技規則（ルール） 2024/25 の改正点と適用開始日です。
今回の改正は、脳振盪による交代、キャプテンのアームバンド、意図的ではないハンドの反則、PKのボールの置き方、PK時の競技者の侵入などがあります。
赤い枠内が改正された本文で、下線が新しく改訂された部分です。
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主な改正点と解説
脳振盪
2021年から試行されていた脳振盪（のうしんとう）による交代が第3条に明記され、各競技会で可能となりました。
競技会は、「注記および修正」に記載されている実施手順にしたがって、「脳振盪による交代(再出場なし)」の追加を使用することができる。
アームバンド
各チームには、フィールド上に（キャプテンとして）識別できるアームバンドを着用したキャプテンがいなければならない。
と義務付けられました。使用可能なアームバンドについてはこうあります。
関連する競技会主催者によって用意もしくは認められたアームバンド、または単色のアームバンドを着用しなければならない。それに、「キャプテン」という単語、もしくは「C」という文字やその翻訳された単語・文字も入れることができるが、単色でなければならない。
（テープ/包帯はグラスルーツのみです。）
意図的ではないハンドの反則
反スポーツ的行為に対する警告
相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害または阻止するためにボールを手や腕で扱う。ただし、意図的でないハンドの反則として主審がペナルティーキックを与えた場合を除く。
下記解説通り軽減されました。
＞通常、意図的でないハンドの反則は、競技者がフェアにプレーしようとした結果、起こるものである。その ような反則に対してペナルティーキックが与えられる場合、その反則には、ボールをプレーしようと試みて、 または、ボールに向かうことで（相手競技者に）チャレンジした反則（ファウル）と同じ考え方が適用される べきである。
PKのボールの置き方
ボールは、ペナルティーマークの中心にボールの一部が触れるか、かかっている状態上で静止していなければならず、ゴールポスト、クロスバーおよびゴールネットは、動かされていてはならない。
PK時の競技者の侵入
- ペナルティーキックをけった競技者の味方競技者は、次の場合にのみ侵入したとして罰せられる。
- 侵入が、明らかにゴールキーパーに影響を与えた。 または、
- 侵入した競技者がボールをプレー、またはボールに向かうことで相手競技者にチャレンジして、その後、得点する、得点しようとする、または得点の機会を作り出す。
- ゴールキーパーの味方競技者は、次の場合にのみ侵入したとして罰せられる。
- 侵入が、明らかにキッカーに影響を与えた。 または、
- 侵入した競技者がボールをプレー、またはボールに向かうことで相手競技者にチャレンジして、相手競技者が得点する、得点しようとする、または得点の機会を作り出すことを妨げる
これらを表で考察します。先ず従来はこうでした。
| 侵入者／結果 | ゴール | ノーゴール |
|---|---|---|
| 攻撃側 | 再度行う | 間接FK |
| 守備側 | ゴール | 再度行う |
| 攻撃側及び守備側 | 再度行う | 再度行う |
JFAの表によると、今回からこうなりました。影響とは、侵入によるキッカーやGKへの影響です。
| 侵入者／結果 | ゴール | ノーゴール |
|---|---|---|
| 攻撃側 | 影響あり：再度行う | 影響あり：間接FK |
| 影響なし：ゴール | 影響なし：再度行わない | |
| 守備側 | 影響あり：ゴール | 影響あり：再度行う |
| 影響なし：ゴール | 影響なし：再度行わない | |
| 攻撃側及び守備側 | 影響あり：再度行う | 影響あり：再度行う |
| 影響なし：ゴール | 影響なし：再度行わない |
…わかりにくいです(笑)
そこで、こんな表に。
- 影響あり：従来通り（表3＝表1）。
- 影響なし：プレーの結果通り（表4）。
| 侵入者／結果 | ゴール | ノーゴール |
|---|---|---|
| 攻撃側 | 再度行う | 間接FK |
| 守備側 | ゴール | 再度行う |
| 攻撃側及び守備側 | 再度行う | 再度行う |
| 侵入者／結果 | ゴール | ノーゴール |
|---|---|---|
| 攻撃側 | ゴール | ノーゴール |
| 守備側 | ゴール | ノーゴール |
| 攻撃側及び守備側 | ゴール | ノーゴール |
つまり、侵入が影響を与えたときのみ罰せられます。
侵入の影響について、本文及び解説文では記載されていませんが、動画では「勢い、スピード、位置、距離」というワードを繰り返し言っているので判断の目安と考えられます。
また解説ではこうあります。
＞中立ではない（チーム帯同の）副審が担当する可能性のある裾野レベルの試合では、競技者の侵入を特定したり、管理することが難しい場合がある。
適用時期
2024/25の主な国内リーグでの適用開始日は以下の通りです。
- J1：8/7 第25節
- J2：8/3 第25節
- J3：8/17 第24節
- YBCルヴァン杯：9/4 プライムR 準々決勝
- JFL：8/31 第18節
- WE：後日公表
- なでしこ1部：8/31 第16節
- なでしこ2部：9/28 第18節
- 天皇杯：8/21 R16
考察とまとめ
脳振盪
今季決して多くない見ていた試合で、これによる交代は何度も見ました。正式に記載されたことを評価したいです。
PK時の侵入
ボックス内に入ったか否か、から、影響があったか否か、に視点を変えたことは実情に合っているのかもしれません。
原文と詳細
改正された他の項目や詳細はJFAの公式サイトをご覧願います。
また実例動画がありますのでぜひ見てみてください。
（本記事内の画像はJFAのサイトから引用させていただきました。）
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初版