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競技規則 第1条 競技のフィールド

サッカー競技規則 2018/19 のうち、第1条 競技のフィールド の部分です。

黄色のアンダーラインは前回2017/18からの追加部分です。削除部分の記載はしていません。

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見出しリスト

第1条本文

1. フィールドの表面

競技のフィールドは、全体が天然、または、競技会規定で認められる場合は全体が人工の表面でなければならない。ただし競技会規定で認められる場合、人工と天然素材を組み合わせたもの(ハイブリッドシステム)を使用することもできる。

人工芝の表面の色は、緑でなければならない。

FIFA加盟サッカー協会の代表チームまたクラブチームの国際競技会のいずれの試合においても人工芝のフィールドが用いられる場合、その表面はFIFAサッカー芝クオリティプログラム(FIFA Quality Programme for Football Turf)または国際試合基準(International Match Standard)の要件を満たさなければならない。ただし、FIFAから特別な適用免除を受けた場合は除く。

2. フィールドのマーキング

競技のフィールド(以下、フィールドという)は長方形で、危険がないよう連続したラインでマークしなければならない。危険でなければ、天然のフィールドにおけるマーキングに人工の表面素材を使用できる。エリアの境界線を示すラインはそのエリアの一部である。

フィールドは第1条で指定されるラインのみフィールドに描くことができる。

長い方の2本の境界線をタッチライン、短い方の2本の境界線をゴールラインという。

2本のタッチラインの中点を結ぶハーフウェーラインでフィールドを半分に分ける。

ハーフウェーラインの中央にセンターマークをしるす。これを中心に半径9.15m(10ヤード)のサークルを描く。

コーナーアークから9.15m(10ヤード)離れたフィールドの外側に、ゴールラインとタッチラインに対して直角のマークをつけることができる。

すべてのラインの幅は同じで、12㎝(5インチ)を超えてはならない。ゴールラインの幅はゴールポストおよびクロスバーの厚さと同じでなければならない。

人工のフィールド表面が用いられる場合、サッカーのためのラインと異なる色ではっきりと見分けられるならば、その他のラインの使用が認められる。

競技者がフィールドに許可されていないマークをつけた場合、反スポーツ的行為で警告されなければならない。試合中に審判がそれを見つけたならば、次にボールがアウトオブプレーになったとき、反則した競技者を警告しなければならない。

3. 大きさ

タッチラインは、ゴールラインより長くなければならない。

  • 長さ(タッチライン)
    • 最小 90m(100ヤード)
    • 最大 120m(130ヤード)
  • 長さ(ゴールライン)
    • 最小 45m(50ヤード)
    • 最大 90m(100ヤード

4. 国際試合用の大きさ

  • 長さ(タッチライン)
    • 最小 100m(110ヤード)
    • 最大 110m(120ヤード)
  • 長さ(ゴールライン)
    • 最小 64m(70ヤード)
    • 最大 75m(80ヤード)

競技会は、上記の大きさの範囲内でゴールラインとタッチラインの長さを決定できる。

(公財)日本サッカー協会の決定

  • センターマークおよびペナルティーマークは、直径22cmの円で描く。
  • コーナーアークから9.15mを示すマークは、ゴールラインまたはタッチラインから5cm離して直角に30cmの長さの線で描く。9.15mの距離は、コーナーアークの外側からこのマークのそれぞれゴール側の端またはハーフウェーライン側の端までとする。
  • 日本国内での国際試合および国民体育大会等の全国的規模の大会での競技のフィールドの大きさは105m×68mとする(1985年11月21日理事会決定)。
  • なお、FIFAは、ワールドカップ、オリンピック等の競技のフィールドの大きさを105m×68mと定めている。
  • クロスバーおよびゴールポストの幅と厚さは、共に12cmのものが最も適当とする。
  • エリアを囲むラインはそのエリアの一部であるので、長さはラインの外側からのものである。
  • ペナルティーマークの長さは、ゴールラインの外側の端からペナルティーマークの中心までである。

5. ゴールエリア

ゴールポストの内側から、5.5m(6ヤード)のところに、ゴールラインと直角に2本のラインを描く。このラインは、フィールド内に5.5m(6ヤード)まで延ばし、その先端をゴールラインと平行なラインで結ぶ。これらのラインとゴールラインで囲まれたエリアがゴールエリアである。

6. ペナルティーエリア

ゴールポストの内側から、16.5m(18ヤード)のところに、ゴールラインと直角に2本のラインを描く。このラインは、フィールド内に16.5m(18ヤード)まで延ばし、その先端をゴールラインと平行なラインで結ぶ。これらのラインとゴールラインで囲まれたエリアがペナルティーエリアである。

それぞれのペナルティーエリア内に、両ゴールポストの中央から11m(12ヤード)のところにペナルティーマークを描く。

それぞれのペナルティーマークの中央から半径9.15m(10ヤード)のアークをペナル ティーエリアの外に描く。

7. コーナーエリア

コーナーエリアは、それぞれのコーナーフラッグポストから、半径1m(1ヤード)の四分円をフィールド内に描いて規定される。

8. フラッグポスト

各コーナーには、旗をつけた先端のとがっていない高さ1.5m(5フィート)以上のフラッグポストを立てる。

ハーフウェーラインの両端に、タッチラインから1m(1ヤード)以上はなしてフラッグポストを立ててもよい。

9. テクニカルエリア

テクニカルエリアはスタジアムでの試合において用いられるもので、以下に示されるよう、エリア内にはチーム役員、交代要員および交代して退いた競技者の座席が設置される:

  • テクニカルエリアは、特定された座席部分から両横に1m(1ヤード)、前方にタッチラインから1m(1ヤード)の範囲内でなければならない。
  • テクニカルエリアを明確にするためにマーキングをしなければならない。
  • テクニカルエリアに入ることのできる人数は、競技会規定によって規定される。
  • テクニカルエリアに入ることのできる者は:
    • 競技会規定に従って試合開始前に特定される。
    • 責任ある態度で行動しなければならない。
    • トレーナーやドクターが競技者の負傷の程度を判断するため主審からフィールド に入る承認を得た場合などの特別な状況を除いて、エリア内にとどまっていなけれ ばならない。
  • その都度ただ1人の役員のみが戦術的指示を伝えることができる。

10. ゴール

ゴールを1基、それぞれのゴールラインの中央に設置する。

ゴールは、コーナーフラッグポストから等距離のところに垂直に立てられた2本のポストと、その頂点を結ぶ水平なクロスバーとからなる。ゴールポストとクロスバーは、承認された材質でできていなければならない。その形は正方形、長方形、円形、楕円形のいずれかでなければならず、危険なものであってはならない。

両ポストの間隔(内測)は7.32m(8ヤード)で、クロスバーの下端からグラウンドまでの距離は2.44m(8フィート)である。

ゴールラインに対するゴールポストの位置は、図のとおりでなければならない。

ゴールラインに対するゴールポストの位置

ゴールポストとクロスバーは白色で、同じ幅と同じ厚さで、12cm(5インチ)以下とする。

クロスバーが移動した、または、破損した場合、それが修復されるか元の位置に戻されるまで、プレーは停止される。クロスバーの修復が不可能な場合、試合は中止されなければならない。クロスバーの代わりに、ロープや曲がりやすい、または、危険な素材を使用することは認められない。プレーはドロップボールによって再開される。

ネットをゴールとその後方のグラウンドに取り付けることができるが、それは適切に支えられ、ゴールキーパーの邪魔にならないようにする。

安全

ゴール(移動式ゴールを含む)はグラウンドに確実に固定しなければならない。

11. ゴールライン・テクノロジー(GLT)

GLTシステムは、得点があったかどうかを検証し、主審の決定を援助するために使用することができる。

ゴールライン・テクノロジー(GLT)を使用する場合、ゴールの枠の修正が認められる。修正はFIFA GLTクオリティ・プログラムの規定および競技規則に従って行わなければならない。GLTの使用は、各競技会規定に明記されなければならない。

GLTの基本原則

GLTはゴールラインにのみ適用され、得点があったかどうかの決定にのみ使用される。

得点があったかどうかはGLTシステムによって瞬時になされ、自動的に1秒以内に、(主審の時計の振動および視覚的シグナルにより)審判員にのみ伝えられなければならない。

GLTの要件および規定

競技会の試合でGLTが使用される場合、競技会主催者は、システムが次の要件を満たしていることを確認しなければならない:

  • FIFAクオリティプロ
  • FIFAクオリティ
  • 国際試合基準

独立した検査機関がテストマニュアルに従って、異なる技術提供会社のシステムの正確性および機能を検証しなければならない。

GLTが使用される場合、主審は試合前に、FIFA GLTクオリティ・プログラムのテストマニュアルに従ってこの技術の機能をテストする義務がある。その技術がテストマニュアルに沿って機能しない場合、主審はGLTシステムを使用してはならず、この事実を各関係機関に報告しなければならない。

12. 商業的広告

チームがフィールドに入場してからハーフタイムで離れるまで、またハーフタイム後に再入場してから試合の終了まで、フィールド、グラウンドのゴールネットで囲まれたエリア、テクニカルエリア内、またはレフェリーレビューエリア(RRA)、あるいは、境界線の外側1m(1ヤード)以内のグラウンドには、有形、無形にかかわらず、どんな形態であっても商業的広告は認められない。ゴール、ネット、フラッグポストやその旗にも広告は認められない。また、これらのものに余計な備品(カメラ、マイクロフォンなど)を付けてはならない。

また、立型の広告は、少なくとも:

  • フィールドのタッチラインから1m(1ヤード)、
  • ゴールライン側については、ゴールのネットの奥行と同じ長さ、
  • ゴールネットからは1m(1ヤード)離す。

13. ロゴおよびエンブレム

有形、無形にかかわらず、プレー時間中に、FIFA、大陸連盟、各国サッカー協会、競技会、クラブ、その他の団体を表すロゴやエンブレムをフィールド、ゴールネットとそれに囲まれたエリア、ゴールおよびフラッグポストに付けることは、禁止される。フラッグポストの旗に付けることは、許可される。

14. ビデオアシスタントレフェリー(VARs)

VARが使用される試合においては、ビデオオペレーションルーム(VOR)と最低1か所のレフェリーレビューエリア(RRA)を設置しなければならない。

ビデオオペレーションルーム(VOR)

VORは、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)、アシスタントVAR(AVAR)およびリプレーオペレーター(RO)が業務を行うところであり、スタジアム内か近接の場所、または、遠隔の場所に設置することができる。試合中、VORには承認を受けた者のみが入室、また、VAR、AVARおよびROと会話することが認められる。

競技者、交代要員または交代して退いた競技者がVORに入室した場合には退場を命じられ、チーム役員が入室した場合はテクニカルエリアから退席を命じられる。

レフェリーレビューエリア(RRA)

VARが使用される試合においては、主審がフィールドでプレーをレビュー(OFR:オンフィールドレビュー)できるよう、最低1か所のレフェリーレビューエリア(RRA)を次のように設置しなければならない:

  • 競技のフィールド外で目に見える場所
  • はっきりとマークが付けられている

競技者、交代要員または交代して退いた競技者がレフェリーレビューエリア(RRA)に入った場合には警告され、チーム役員が入った場合は誰にでもわかるように公式な注意が行われる(イエローカードがチーム役員に用いられる試合では、警告される)。

このページの第1条以外は下記当サイト関連記事競技規則 目次からご覧いただけます。

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