渦ができる理由
サッカーそのものの話ではないのですが、ブレ球に関連した雑学ページです。ブレ球などボールの後ろに渦ができる理由、粘性についてです。
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水の粘性
水や空気に粘り気があることをご存知でしょうか? 疑問に思う方は試してみてください。
丸い容器を用意します。バケツのような底が深いものよりも洗面器など浅いものがいいです。水を入れ、スポンジの小切れなどを浮かせます。下が滑りやすい所に置きます。
水面が暴れないように容器をそっと片方向に回し続けます。
最初は容器だけが回っていてスポンジはその場にとどまっています。
それでも回し続けると水とスポンジが徐々に回りだします。
容器に接している水が粘り気のために引き連れられるためです。水同士も粘り気が働くので中心へと回転が伝わっていくのです。
この粘り気を粘性といいます。
空気の粘性
粘性は空気にもあります。
図上側は、車や飛行機など空気の中を進む物体の表面を拡大した様子です。表面近くは物体との摩擦で空気の流れが悪くなります(青矢印)。
表面近くと離れた部分では空気の流速が違ってきます。この領域を境界層といいます。
ボールが遅い場合は空気はほぼ真後ろまでスムーズに回り込みます。ところがスピードがある程度以上速くなると真後ろまでスムーズに回り込めず、表面からはがれていきます。
これをはく離といい、その箇所(図下側、赤矢印部)をはく離点といいます。
このはく離によって後ろに渦ができるようになります。
粘性の実験
ニンジンを切らない場合と切った場合それぞれ同じ量の水を上から流してみました。
- 流量少ない
- 流量多い
流量が少ない場合は切った場合でも下から比較的スムーズに水が流れ落ちています。が、流量が多くなると切った場合は乱れてきます。
下流側はすぼんだ形の方がスムーズに流れます。飛行機の尾部もこのような形になっていて、進む損失を減らして経済性(燃費)を良くしています。また、多くの魚がこのような形状を備えているのも奥深いです。
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初版 2013-01-20 / 最終