競技規則 第4条 競技者の用具
サッカー競技規則 2019/20 のうち、第4条 競技者の用具 の部分です。
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第4条本文
1. 安全
競技者は、危険な用具を用いる、あるいはその他のものを身につけてはならない。
すべての装身具(ネックレス、指輪、ブレスレット、イヤリング、皮革でできたバンド、ゴムでできたバンドなど)は禁止されており、外さなければならない。装身具をテープで覆うことは、認められない。
競技者は試合開始前に、交代要員はフィールドに入場する前に検査されなければならない。競技者が、認められていない危険な用具や装身具を身につけている、あるいは使用している場合、主審はその競技者に次のことを命じなければならない:
- 認められていないものを外す。
- 競技者が外すことができない、またはそれを拒んだ場合、次に競技が停止されたとき、その競技者をフィールドから離れさせる。
競技者が拒んだり、再び身につけていた場合、その競技者は警告されなければならない。
2. 基本的な用具
競技者が身につけなければならない基本的な用具は次のものであり、それぞれに個別のものである:
- 袖のあるシャツ
- ショーツ
- ソックス – テープまたはその他の材質のものを貼り付ける、または外部に着用する場合、それは着用する、または覆う部分のソックスの色と同じものでなければならない。
- すね当て – 適切な材質でできていて、それ相応に保護することができ、ソックスで覆われていなければならない。
- 靴
ゴールキーパーは、トラックスーツのパンツをはくことができる。
競技者の靴やすね当てが偶発的に脱げてしまった場合、次にボールがアウトオブプレーになる前に、できるだけ速やかに着用させなければならない。それをする前に競技者がボールをプレーする、または、得点をした場合、得点を認める。
3. 色
- 両チームは、お互いに、また審判員と区別できる色の服装を着用しなければならない。
- それぞれのゴールキーパーは、他の競技者、審判員と区別できる色の服装を着用しなければならない。
- 両チームのゴールキーパーのジャージーが同色で、両者が他のジャージーと着替えることができない場合、主審は競技を始めることを認める。
アンダーシャツは、次のものとする:
- シャツの各袖の主たる色と同じ色で、1色とする。
または、
- シャツの各袖とまったく同じ色の柄にする
アンダーショーツおよびタイツは、ショーツの主たる色、または、ショーツの裾の部分と同じ色でなければならない。同一チームの競技者が着用する場合、同色のものとする。
4. その他の用具
ヘッドギア、フェイスマスク、また膝や腕のプロテクターなど危険でない保護用具で、柔らかく、軽いパッドが入った材質でできているものは、ゴールキーパーの帽子やスポーツめがねと同様に認められる。
ヘッドカバー
ヘッドカバー(ゴールキーパーの帽子を除く)を着用する場合、それは:
- 黒または、シャツの主たる色と同じでなければならない(同一チームの競技者が着用する場合、同色のものとする)。
- 競技者の用具として、見苦しくない外見であること。
- シャツと一体となっていてはならない。
- 着用している競技者または他の競技者に危険を及ぼすもの(例えば、首周りが開閉する構造となっている)であってはならない。
- 表面から突き出ている部分(突起物)があってはならない。
電子通信
競技者(交代要員および交代して退いた競技者、退場となった競技者を含む)があらゆる形式の電子、または、通信機器(EPTS が認められる場合を除く)を身に付ける、あるいは、使用することは認められない。チーム役員によるあらゆる形式の電子通信システムの使用は、競技者の保護や安全に直接関係する場合、あるいは、戦術的またはコーチングの目的であれば用いることが認められる。ただし、小型で、持ち運びでき、手で携帯できる程度のものに限られる(例えば、マイク、ヘッドフォン、イヤフォン、携帯電話またはスマートウォッチ、タブレット、ラップトップPC)。認められていない機器を使用したり、あるいは、電子または通信機器を用いて不適切な行動を取ったチーム役員は、退場となる。
電子的パフォーマンス・トラッキングシステム(EPTS)
FIFA、大陸連盟または各国サッカー協会の主催下で行われる公式競技会の試合で、電子的パフォーマンス・トラッキングシステム(EPTS)の一環としてのウェアラブル技術(WT)が用いられる場合、競技会主催者は、競技者が着用する機器が危険でないものであり、以下のマークが付いたものとさせなければならない:
このマークは、公式にテストされ、FIFAが作成しIFABが承認した国際試合基準が求める最低限の安全条件を満たしていることを示す。テストを実施する検査機関はFIFAによって承認される必要がある。
電子的パフォーマンス・トラッキングシステム(EPTS)が用いられる場合(各国サッカー協会、競技会主催者の合意を前提として)、競技会主催者は、公式競技会で行われる試合では、試合中、EPTSからの情報およびデータが確実かつ的確にテクニカルエリアに送られるようにしなければならない。
競技会主催者が確実かつ的確に電子的パフォーマンス・トラッキングシステムを承認できることを援助するため、プロフェッショナル基準がFIFAにより構築され、IFABにより承認されている。
次のマークは、EPTSの機器およびシステムが正式にテストされ、サッカーの試合において的確かつ確実な位置データに関する要件を満たしていることを示している:
5. スローガン、メッセージ、イメージと広告
用具には、政治的、宗教的または個人的なスローガンやメッセージ、あるいはイメージをつけてはならない。競技者は、政治的、宗教的または個人的なスローガンやメッセージ、あるいはイメージ、製造社ロゴ以外の広告のついているアンダーシャツを見せてはならない。あらゆる反則に対して、競技者およびチームは、競技会の主催者や各国サッカー協会、またはFIFA によって罰せられる。
原則
- 競技規則第4条は、競技者、交代要員および交代で退いた競技者が着用するすべての用具(衣服を含む)に適用される。この原則は同様、テクニカルエリアにいるすべてのチーム役員にも適用される
- 次のものは、(通常)着用が認められる
- 競技者の番号、氏名、チームの紋章やロゴ、サッカーの試合やリスペクト、高潔性の促進を主唱するスローガンやエンブレム、更には、競技会規定あるいは各国サッカー協会、大陸連盟または FIFA の規定により認められる商業的広告
- 試合にかかる事柄:対戦チーム、試合日、大会またはイベント、会場
- 表示が認められたスローガン、メッセージまたはイメージは、シャツの前面またはアームバンド上に限られるものとする
- スローガンやメッセージまたはイメージについては、キャプテンのアームバンド上のみに表示されることが認められる場合がある
競技規則の解釈
スローガン、メッセージまたはイメージが認められるかどうかの解釈をするとき、第12条(ファウルと不正行為)に目を向けるべきである。そこには、競技者が次の不正行為を行った場合、主審は対応する必要があるとしている:
- 攻撃的な、侮辱的な、または、下品な発言や身振りをする
- 挑発したり、嘲笑したり、相手の感情を刺激するような身振りや行動
これらの部類に入るスローガン、メッセージまたはイメージは、認められない。
「宗教的な」また「個人的な」ものについては、比較的判断しやすいが、「政治的」なものについてはやや曖昧である。しかし、次のようなスローガン、メッセージまたはイメージは、認められない:
- 生存、死去にかかわらず、個人に関するもの(公式競技会名の一部である場合を除く
- 都道府県や市町村、地域または国家レベルの政党、政治的組織、結社等
- 都道府県や市町村、地域または国家政府あるいはその部局、事務所または部署
- 差別的な組織
- 数多くの人々を傷つけようとする目的を持つまたは行動する組織
- 特定の政治的行動やイベント
国内、国際的な大きな記念イベントを開催するとき、相手チーム(そのサポーターを含む)および一般観客に対して慎重に配慮しなければならない。
競技会規定には、具体的に、表示が認められるスローガン、メッセージ、イメージおよび広告の大きさ、数、表示位置に関して、詳細な規制や制限を含めることができる。スローガン、メッセージまたはイメージに関する論議は、試合や大会が始まる前に解決しておくことが勧められる。
6. 反則と罰則
あらゆる反則に対して、プレーが停止される必要はなく、反則した競技者は:
- 主審にフィールドから離れて用具を正すように指示される。
- 用具を正していなければ、プレーが停止した際に離れる。
用具を正す、または、取り替えるためにフィールドを離れた競技者は:
- 審判員に用具を点検されてから、復帰を認められる。
- 主審の承認を受けて初めてフィールドに復帰できる(承認はプレーが進行中でも行うことができる)。
競技者が主審の承認無くフィールドに入った場合、その競技者は警告されなければならない。その警告をするために主審がプレーを停止した場合、プレーを停止したときにボールがあった場所から、間接フリーキックが与えられる。ただし、妨害があって、直接フリーキック(またはペナルティーキック)が妨害の位置から与えられる場合を除く。
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