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アウェイゴールの意味と計算や試合の影響

アウェイゴールの意味と計算方法、適用される場合、2倍換算しても引き分けの場合、延長戦で適用する場合の問題点、試合への影響です。

いくつか例の表を挙げています。

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意味と計算方法

アウェイゴールとは

その前に先ず。

  • ホーム (H):自チームの本拠地。
  • アウェイ(A):相手チームの本拠地。アウェーと書く場合もありますが同じです。

2チームそれぞれのホームで1試合づつ、計2試合で勝敗を決める方式をホーム&アウェイ(H&A)方式といいます。

で、アウェイゴールとはホーム&アウェイ方式の試合で、2試合の合計得点が同じ場合に、アウェイで上げた得点数を2倍換算にする方式です。

計算方法

西チームと東チームとして具体例を挙げてみます。

試合1西(H)0-1(A)東
試合2西(A)2-1(H)東
合計 2-2 

と、2試合合計が同スコアだった場合、下表のようにアウェイで上げた得点のみ2倍計算します(赤字)。

試合1西(H)0-2(A)東
試合2西(A)4-1(H)東
合計 4-3 

よってこの2チームの試合は4-3で西チームが勝ち上がることになります。

あくまで換算(計算上)のことで、「2試合目は西チームが4-1で勝った」とはなりません。公式記録は2-1です。

適用される場合

(1) 大会

先ず大会がこの方式を適用していることです。例えば下記があります。

  • UEFAチャンピオンズリーグ(UEFA CL)
  • AFCチャンピオンズリーグ(ACL)

アウェイで得点したゴールでも、アウェイゴール方式ではない試合(大会)ではそう呼びません。

(2) ホーム&アウェイ

大会が適用していても決勝戦のように1発勝負の試合はアウェイゴールを適用しない場合があります(UEFA CLなど)。

開催国1箇所で行われるワールドカップの本大会や、Jリーグのリーグ戦などは適用されません。

(3) 2試合合計が同スコア

の場合のみ適用します。

異なるスコアの場合は2倍換算せず合計スコアが多いチームがそのまま勝ちとなります。

上記3つが全て当てはまる場合にアウェイゴールが適用されます。

2倍しても引き分けの場合

試合1西(H)0-1(A)東
試合2西(A)1-0(H)東
合計 1-1 

この場合は2倍換算しても2-2の同スコアで、延長戦や更にPK方式(PK戦)で決着をつけます。

延長戦の問題点

余談ですが、「延長戦での得点もアウェイゴール換算するか否か」という問題点があります。

1試合目は引き分けで終わっても次戦があるので延長戦は行なわれません。2試合目の90分終了時に決着がつかない場合に延長戦が行われます。

もし延長戦での得点もアウェイゴール換算とすると、2戦目がアウェイのチームが有利で不公平です。

もちろんPK方式の得点は2倍換算しません。

試合への影響

ホームで消極的に、アウェイで積極的に

ホームで失点=相手がアウェイゴールすると大きな痛手となります。よってホームで失点のリスクを抑えるために、積極的に攻めづらくなってしまいます。

一方、アウェイでの1点はアウェイゴール方式でない場合の1点より重みがでますから、より得点したいと考えられます。

展開がダイナミック

試合1西(H)4-1(A)東
試合2西(A)0-3(H)東
合計 4-4 

1試合目で西チームは3点差で大差と言っていい勝利でした。

2試合目の途中だとして、アウェイゴール方式でなければ次に0-3でも引き分け状態ですが、アウェイゴール方式では下表の通り西チームは敗退の状態です。

試合1西(H)4-2(A)東
試合2西(A)0-3(H)東
合計 4-5 

1試合目の東チームが1点でも返したことが大きな意味を持ってきます。

ここで西チームが1点返したとします。すると2倍換算せずに西チームが勝ちの状態です。

試合1西(H)4-1(A)東
試合2西(A)1-3(H)東
合計 5-4 

このようにどちらが得点するかで2倍換算したりしなかったり、試合中に変わることがあります。

単に足し算だけに比べて、やや複雑でもありスリリングでもあります。

その他、大会の仕組みなどは下記の当サイト関連記事をご覧願います。

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